こんにちは!
今回は新作の楽器の紹介です♪
以前、5弦に共鳴弦5弦のヴィオラを作りましたが、今回はヴァイオリンサイズの5+5を作りました。
奏者さんとお話していて、通常のフィドルケースに入る5弦フィドルがあると便利!という事で、製作を開始しました。ただ、ボディのサイズをそのまま通常のヴァイオリンと同じサイズの5弦だと、5弦目のC弦の音が活かしきれない傾向があるとのことで、ケースに入る(今回はその奏者さんのケース)ギリギリまでサイズを大きくしたフィドルを作ることにしました。
音色は倍音があり、優しい音色です。北欧曲向けを想定しての音色づくりをしました!
拘りポイントは色々ありますが、まずF字孔が大きいです。
左が通常のヴァイオリンサイズのF、右が今回使用したオリジナル設計のF。
ボディを多少大きくしたからと言って、これは大きいです。これはハーディングフェーレからのアイデアですね。ハーディングフェーレもこれくらい長いです。これはどういう音色にしたいかで変わってくるかなと思います。
次はテールピース。
見て頂くとわかると思いますが、形がちょっと特殊です。これはハープ型と呼ばれているそうです。それぞれの弦穴の列が斜めにズレて配置されているのが特徴的ですね。
これもオリジナルで作ったのですが、恐らくよく見かけるハープ型とは逆だと印象を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。つまり、よく見かけるのは、E弦が一番高い配置から徐々に低弦に向けて下がる形かと思いますが、私はあえて逆を作りました。これは個人的なアフターレンス(駒からテールピースまでの弦長)の見解からです。音色の伸びは理想的な形になっていると感じますが、これが100%このテールピースだから、とははっきりとは申し上げられません。まだまだ研究が必要となります...
そういえば、楽器の写真インスタで上げたら、海外のプロフィドル奏者から連絡来て、ちょっとテールピースについてお話してました。この楽器結構海外のフィドル奏者の反応が良いですね。皆さん興味あるのかなぁ?
拘りポイントを上げていくと、切りがないのですが、特にで言うと後は、裏板のアーチがハーディングフェーレのオールドタイプから来ている特殊な膨らみになっていたり、ペグは以前ブログで書いたギアペグの持ち手がローズウッド調(調なので、輸入は問題ないですw)を使用しました。通常の黒よりかはオシャレですが、その分結構高いです^^;
作った結果として、GとC弦をもう少し張りのある音が欲しいかなぁという印象。何となく弦の張力で解決できる気がしてます。C弦を最初ドミナントのヴィオラ3/4張ったのですが、あまりにもGとの弦の太さの差があり過ぎたせいか張力が低すぎると感じました。たまたま予備としてトニカのヴィオラ1/2-3/4を張った所、表示されている張力数値は同じでしたが、弦の太さがドミナントより細く、こちらの方がGからCに移弦する時、とても自然な流れで行えるので気に入ってますが、先に話した張力がもう少し欲しいかなぁと感じるので、もう少し探求したいですね!G,Cがヴィオラ感があり、客観的に聴くとヴィオラだと勘違いするみたいです。個人的にはD,A,Eが気持ちいい…
5弦用の曲は知らないのですが、好きな北欧バンドのヴィオラパートが弾けるようになったり、曲に合わせて、低弦を生かしたベースパートが弾けるので、すごく楽しくはまってます!
共鳴弦もしっかり感じられるおススメの楽器。ご興味ある方は是非試奏してみてください♪
Comments